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2024年10月22日

この秋、京都モダン建築祭で建築美に触れる

この秋開催される「京都モダン建築祭」のパスポートの販売がスタートしています!

こんにちは。京都市内エリア担当のIです。
京都モダン建築祭は、非公開の近代建築が数多く公開されるほか、
通常公開されている美術館なども非公開の場所が見学できるなど、注目のイベントです。

今年で3回目を迎え、過去最多102件※の建築が参加します(※8月26日現在)。
開催は11月ですが、見学に必要なパスポートの販売とガイドツアーの申し込みが始まっています。

仕事柄、建築が大好きな私も気になる建築物がいっぱいあり、今からワクワクしています!
建築好きの方はもちろん、建築には詳しくないという方も、散策を兼ねて京都の秋と名作建築を満喫してみませんか?

都市の財産、モダン建築を守るために

近代以降、戦争や震災の被害が少なかったことから、モダン建築が数多く残されている京都。
しかし、これらの建築は神社仏閣などに比べると、注目される機会がそれほど多くありませんでした。

その一方で、維持継承は所有者の努力と献身により成り立っている部分が大きく、
存続の危機に直面しているのだとか。

見学を通して、モダン建築という文化を守る一助とする――。
「京都モダン建築祭」はそんな意義を持つイベントです。

メインプログラムである「パスポート公開」のほか、ガイドツアー、特別イベント、連携企画など、
さまざまなプログラムが実施されます。

ガイドツアーは、宿泊企画や公共建築ツアー、学校建築ツアーなど多彩な内容で、こども向け企画もありますよ。

 京都モダン建築祭 基本情報

京都モダン建築祭にエントリーしている建築物を見学するためには、
各建築物を自由に見て回れるパスポー トを購入するか、
ガイドの方による解説付きのガイドツアーに甲し込むかのいずれかが必要です。

パスポートを購入して自由に見学するプログラムを「パスポート公開」、
ガイド付きのツアーに申し込んで参加するプログラムを「ガイドツアー」と言います。

「パスポート公開」で見られる各建築物は、期間中の土日のみ公開されており、
パスポートを所有していれば見学のための事前予約は必要ありません。

また「ガイドツアー」は定員制で、期闇中は毎日どこかの建築物を対象に開催されていますが、
参加には申し込みが必要です。

■建築祭期間
2024年11月1日(金)~10日(日)  10時~17時
※一部、建築物により異なります

■パスポート公開
・期間中の土日 (前期11/2(土)~3(日)・後期11/ 9(土)~10(日)) 計4日間のみ実施
・実施日にはパスポートの提示で、対象の建築物を自由見学でき、何度でも入場可

前期日程 : 11/2(土)~3(日)
公開物件数 : 22件(エリア : 中京、東山、河原町・五条、京都駅・七条)
一部、11/2(土)または11/3(日)のみ公開の物件があります
前期パスで対象物件を見学可能

後期日程 : 11/9(土)~10(日)
公開物件数 : 24件(エリア : 北大路、衣笠・北野、西陣、御所西、御所東・吉田、岡崎)
一部、11/9(土)または11/10(日)のみ公開の物件があります
後期パスで対象物件を見学可能

全期間パスポートおよびU29パスポート(29歳以下の方のみ対象)で、
前期/後期両方の物件が見学可能です。

<販売期間・価格>

パスポート販売期間 : 9/2(月)~11/10(日)
前期パス : 3,300円(前売り3,000円)
後期パス : 3,300円(前売り3,000円)
全期間パスポート : 5,500円(前売り5,000円)
U29パスポート : 2,200円(前売り2,000円)
※価格はすべて税込み

いずれも売り切れ次第、販売終了となります。
前売り価格で購入できるのは10/31(木)まで、前期パスの販売は11/3(日)までです。
公開物件情報の一部は後日公開されます。
期間中はパスポートの提示で、一部の飲食店、宿泊施設、文化施設で割引等の特典が受けられます

■ガイドツアー
・全84コース
・要事前申込(当日でも空きがあれば参加可能)
・各ツアー定員制、個別料金制
・9月に抽選が行われましたが、まだ定員に空きのあるコースもあり
公式サイトでご確認ください

また、期間中は特別イベントや、各施設と連携した連携企画も実施されます。
無料で参加できるものもありますので、詳しくは公式サイトをご確認ください。

■主催者等
主催 京都モダン建築祭実行委員会
共催 京都市
※パスポート、ガイドツアーの購入・申込方法などは公式サイトでご確認ください。

≫公式サイトはこちらから
https://kyoto.kenchikusai.jp/

こんな建物がパスポート公開されます!

ごく一部ですが、実際に公開される建物をご紹介していきましょう。

なじみある公共施設や美術館など

京都国立博物館 明治古都館

パスポート公開: 11/3(日) 18:00-20:00
公開箇所 : 館内

赤坂離宮などを手がけた宮廷建築家・片山東熊の名作「京都国立博物館」夜の特別公開。
17世紀ヨーロッパ宮廷建築の華麗なバロック様式を写しながらも、
日本的な抒情性や繊細な感覚が見事に融合されています。

古代ギリシャに始まる円柱が立ち並ぶ、気品ある空間。京都モダン建築祭初参加。

●京都府庁旧本館

パスポート公開: 11/9(土)、11/10(日) 13:00-17:00
公開箇所 : 正庁、旧議場、旧知事室、中庭

日本最古の現役官公庁舎。
フランスの宮殿のような、品位ある庁舎建築です。

中央には玄関やバルコニーが、その上にはペディメントと呼ばれる三角形の装飾や三連の縦長窓があり、
正面性と品格を生み出しています。

特別公開される旧議場は、天井が高く、上部から光が降り注ぐエレガントな空間です。
明治以降、府県庁舎建築の模範となった名作をじっくりと味わってください。

歴史ある学校・教会など

●カトリック河原町教会

パスポート公開 :11/2(土) 10:00-17:00
※10:50~12:00 都の聖母の小聖堂は追悼ミサのため見学不可

公開箇所 : 大聖堂、殉教の間、都の聖母小聖堂
1960年代モダニズム建築の特徴があらわれた、モダンな祈りの空間。

ゴシックの尖頭アーチを反転させたような上昇感のある屋根が特徴的です。
両サイドから光が差し込み、戦後の民主的水平的な空気を反映しています。
あみだくじ状の窓のサッシはル・コルビュジエの影響を感じさせます。

●龍谷大学大宮学舎

(提供:京都モダン建築祭実行委員会)

パスポート公開 : 11/2(土) 10:00-17:00(最終入館16:30)
公開箇所 本館、南黌及び北黌の一部、旧守衛所、渡り廊下、正門
洋風の建築技術が日本に定着する前の、和洋折衷による「擬洋風建築」。

石造や煉瓦造に見えますが、実際は木造で、柱などの木部に石材が貼り付けられています。
この「木造石貼り」は、横浜などの外国人居留地で用いられましたが、現存するのは本館のみ。

ガイドの案内で魅力に触れる、ガイドツアー

オーナーや管理者、研究者や建築家などの専門家、地域の関係者、学生など、さまざまなガイドが案内する特別なガイドツアー。

ガイドツアーでしか見学できない建築や、開店前の貸切見学なども。
気軽な30分コースからお食事付きコースまで、時間・内容・参加費もコースによってさまざまです。
ここでは、私が気になっているガイドツアーをご紹介します!

●京都国際会館

ガイドツアー :11月4日(月・祝)  事前にチケット購入が必要
コース :メインホール、room A、room B、room C、room D、貴賓室、他

大谷幸夫が手掛けた、日本初の国際会議場。
神社の社殿のような建築様式、剣持勇による内部の調度品や日本庭園など。
数多くの見どころがあります。

ガイドツアーは、「戦後モダニズムの金字塔、建築史家と日本初の国際会議場を特別見学」のほか、
塚本事務局長の特別案内に、NIWA café特製モーニングやThe Grill特製ランチが付いたツアーがあります。

ガイドツアーにはこども向け企画も!

●【小中学生向け】
ジュニアリーダーズクラブと寺町通モダン建築めぐり、京都市役所を特別見学

ガイドツアー :11/2(土)10:00-12:00 事前にチケット購入が必要
コース:京都市役所 本庁舎(内部)、分庁舎寺町広場、寺町通モダン建築めぐり(外観)、ネコの路地(解散)

京都府内の小学5年~中学生で構成されるジュニアリーダーズクラブが、京都モダン建築祭に初登場。
クラブが拠点として活動する、寺町通のモダン建築を案内します。
京都市役所では、市会議場や正庁の間を特別見学。

ガイドの子たちは、今回のために建築史家の先生との勉強会も実施。
小中学生とその保護者を対象とした限定企画です。

●【特別イベント】親子で語る対話型建築鑑賞

ガイドツアー :11/9(土)13:00-14:30 事前にチケット購入が必要
コース:京都市京セラ美術館 外観見学 → 館内(中央ホール)→ 京都国立近代美術館 外観見学→館内

京都市京セラ美術館と京都国立近代美術館を舞台とした親子ラーニングプログラムを初開催。
広がりを見せているアートの対話型鑑賞を建築に当てはめた企画です。

ファシリテーターは建築史家の倉方先生。

名建築をじっくり眺め、その秘密を読み解きましょう。 建築の見方や興味を引き出し、
知識を補いながらコミュニケーションを深めます。

まとめ

いかがでしたか?
ご紹介した以外にも、武田五一や伊藤忠太、藤井厚二、本野精吾、ヴォーリズなどの有名建築家によるものや、
京町家、歴史ある小中学校など、気になる建築がラインナップされています!

規模も大規模建築から、住宅や小規模のお店などさまざま。
もとは個人宅だった建物や、企業の歴史ある建物などもありますよ。

ぜひ公式サイトでチェックしてみてください。

建築をきっかけに、普段はあまり行かないエリアに訪れてみるのもいいですね。
私もパスポートを購入するとともに、ガイドツアーをチェックして巡ってみたいと思います!

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