こんにちは、企画設計部の井本です。
ゴールデンウィークも明け、いよいよ初夏の季節へと移り変わっていきますね。
過ごしやすい季節の中ですが、コロナウイルス感染の煽りを受け、
私自身も初めての在宅勤務に取り組んでいます。
在宅だと、どうしても運動不足になって、
人との交流が少なくなる分、気分も沈みがち…ということで、
趣味のヨガをオンラインレッスンで受けてみようと思います。
皆様におかれましても、外出自粛やイベントの中止で楽しみが少なくなる反面、
ご自宅でゆっくりと過ごされたり、今まで取り組めなかったことにチャレンジしたりと
気分を入れ替えて、少しでも楽しく過ごせると良いですね!
さて、本題へと戻りまして…
私のお仕事は住宅の設計ですが、「新商品PJ(プロジェクト)」という
社内プロジェクトにも取り組んでいます。
新商品PJでは昨年、環境建築を専門とする滋賀県立大学・金子研究室との協同で、
パッシブデザインのモデルハウスを開発しました。
パッシブデザインモデル「近江西、風の通り土間の家」
パッシブデザインとは、風や太陽光といった自然エネルギーを最大限に活用した、
快適な住まいのための設計やデザインです。
「近江西、風の通り土間の家」は、風をはじめとする自然エネルギーだけでなく、
地域の文化や社会まで総合的に分析し、地域に合わせたデザインを追求したことが評価され、
2019年グッドデザイン賞を受賞しました。
https://www.g-mark.org/award/describe/49307
さて、昨今のコロナウイルス感染予防策として、皆様もオフィスや家の換気に
取り組まれているかと思います。
今回のブログでは、パッシブデザインのポイントである「風」に焦点を当て、
環境工学的な視点から、換気に関するお話をさせて頂きます。
室内の空気と外気を交換することです。
換気扇を使って行う「機械換気」と、窓を開ける「自然換気」があります。
窓の大きさや外部風の強さにもよりますが、
一般には自然換気の方が換気量は大きいと言われています。
上記の通り、窓を開けて換気する「自然換気」が有効ですが
単に換気の量や回数を増やすだけでは不十分な場合があります。
換気の効率という観点から、窓の開け方にも工夫が必要です。
“換気の性能を表す指標に換気量や換気回数だけではなく換気効率という概念があります。換気量や換気回数は量の概念ですが、換気効率は換気の効率を表すものです。同じ換気量であっても隅々まで新鮮空気が⾏きわたらなければ換気効率が悪いことになります。たとえば給気⼝と排気⼝が近接している場合、せっかく⼊ってきた新鮮空気がすぐに排出されてしまいますので換気効率が悪くなります。これを専⾨⽤語でショートサーキットと呼んでいます。⼀般に給気⼝と排気⼝が離れているほうが換気効率はよくなります(図4)。”
図4 換気効率
新型コロナウイルス感染症制御における「換気」に関して
https://www.aij.or.jp/jpn/databox/2020/200330.pdf
このように一面の窓を開けるよりも、二方向の窓を開ける方が効率良いとされていますが、
風の通り道を考えながら換気を行うことが重要なのですね。
ご自宅やオフィスでの換気を行う際には、是非参考にしてみて下さい。
最後になりますが、今回のブログでは
感染予防策としての換気に関するお話をさせて頂きました。
コロナウイルスの影響により、外出自粛によるテレワーク等、
生活の中で様々な変化が起きていますが、今後はそれに伴う意識改革も
起こってくるのではないかと思っています。
例えば、住宅の間取りに関しても
家に帰ってすぐに手が洗える玄関ホールの手洗いスペースや
在宅業務も可能な書斎スペースなどが、新たなニーズとして考えられます。
そういったお客様からのお声やご希望を生かしながら、
今後の家づくりに取り組んでいきたいと思います。
最後までお読み頂きありがとうございました!それではまた。